2016年9月25日日曜日

コアフロー・セラピーのすすめ「頭蓋骨編その2」




必ずしも目が大きい方がよいということではありませんが、目の大きさは、頬骨の長年にわたる緊張によって小さくなっていくことが多いものです。

頭蓋の骨の構造は複雑なので一概に述べることは難しいのですが、簡単に言うと頬骨の位置が上がって、本来アーモンド形の目の下の部分が小さくなっていきます。

骨の位置が変わって目の下側のカーブがはっきり出てくるようになると、本来の目の形に近づくということになります。

頭蓋骨の施術は、顔を立体的にします。より野性的な顔になるともいわれます。本来のバランスに近い、より動物的で立体的な顔形になりますから、小顔にも見えます。が、実際のところ、頭蓋骨の大きさが小さくなるということではありません。目、鼻、口、眉などのパーツが中央に寄って、頭部のカーブが均整の取れた自然なものになります。

頭蓋骨の調整については、『小顔になりたいのですができますか?』と聞かれることがあります。そんなとき私は、『頭蓋骨のサイズを実際に小さくすることはできませんが、ご自身のからだや意識が元々持っている力を発揮できるように本来の姿に戻していくことはできます。』と答えます。

流行もDNAが選ぶものの内であると考えていた時期もありましたが、今は、DNAが伝えるのは一つの姿や形ではなく、バランスであると感じているので、私自身は小顔という方向性に意識が向かなくなりました。

でも、小顔に見える顔、『コンパクト顔』はやっています。パーツの特徴を捉えて遠近感をうまく出すと、『コンパクト顔』になります。『小顔』はただの小さい顔、『コンパクト顔』は自分の顔の特徴を活かした顔なので概念が違います。

頭蓋骨は元に戻るのかと聞かれることもあります。通常、頭蓋骨の縮みは10年、20年かけて出てくるものです。何年も動いていない箇所を調整して動かしていくので、すぐにまた元に戻るということはありません。施術後に大きなストレスがあったり、物理的な衝撃が加わったりすればまた固くなるかもしれませんが、よほどのことがない限りは元には戻りません。

頭部は、割合とよく縮むので、うまく伸びると、皮膚なども引かれて顔そのものは小さく見えるようになります。無駄なラインのない、シャープなイメージになっていきます。

普通に生活していると、正面から鏡を見ることがほとんどですが、実際に人に見られる場合には、正面ではなく、横から、斜めからがほとんどです。そのイメージが変わると、ずいぶんと印象が変わります。骨格やパーツの特徴をつかみ、魅力を引き出していくのもコアフローの特徴です。

自分の魅力が分からない、という方もいらっしゃいます。自分の魅力を理解する一つの方法は、『自分は誰か?』という根源的な問いを重ねていくことです。

『自分は誰か?』と一回問うただけでは、おそらく答えを得られることはないでしょう。それはまるで、初めてチェロに触った人が、バッハのチェロスイートを弾けないのと同じことです。初めての問いから、何度も問うていくことによって、問いに対する理解も、自分に対する理解も、次第に深まっていきます。

そして、チェロの練習を重ねていくと一つ一つの音が次第に美しく調和していくように、自分は誰なのかが明らかになっていきます。そういう意味では、生涯をかけて問うているのかもしれません。

そのようにして得られた答えと、言葉にならない感覚的なものは、間違いなくあなたの人生におけるあらゆる選択に役立つ道標となるでしょう。

もう一つ、コアフローの頭蓋骨の施術における重要な要素は、進化、つまり先祖から受け継いだ肉体のさらに先に何があるのかということについてです。

私が施術を行うときには、本来のあるべき姿に戻る、ということを重要視していますが、もう一つ、欠かせない要素があります。

それは、その人のDNAがこの先どこへ向かっていて、そのために必要なエッセンスはなにか、その肉体的、精神的変化を助けるためのポスチュア(姿勢)、身体的な特徴、緊張と弛緩のバランスについて現時点で何ができるのか、ということを常に意識しながら施術をしています。

私たちは日本人やアジア人としてのDNAを持っていたり、人によってロシア人やアフリカ人のDNAなどを持っているわけですが、自分達が今、やっている仕事や生活上のことがらは、私達がよりよい姿で地球に住むための活動であり、それを行うことで適切な肉体と精神を持つ方向性に進化をし続けているのです。

ですから、今の自分がDNA史上、最高の自分であることは間違いありません。そのように進化してきているのですから、最高の状態で、またこれからもさらによい状態に進化を続けていくのです。